【貸借対照表と損益計算書】~#3 連結財務諸表とは~

 

どうもいけちゃんです。

 

これまで、貸借対照表と損益計算書の基礎についてお話ししてきました。

しかし、実際の財務諸表(大企業の)を見ると、「連結」という記載があることに気が付くと思います。

 

また、四半期決算や本決算でもよく「今期は連結で…云々」みたいな話を耳にすることもあるでしょう。

 

そこで今回は財務諸表における連結について解説していこうと思います!

 

連結財務諸表のポイント

・連結とは単体+関係会社である

・子会社と関連会社とで連結方法が異なる点に注意

 

連結とは

 

そもそも連結とは何を指しているのでしょうか?

 

先ずはこちらの図をご覧ください。

 

真ん中にある単体というのがいわゆる親会社になります。

よく、単体(個別)財務諸表なんて言ったりしますが、それは親会社だけの財務諸表という意味です。

 

ご存じの通り、大企業であればあるほど傘下に多数の子会社を抱えています。

子会社とは親会社が発行済株式数の50%超を保有している会社のことです。

一方で、関連会社は保有率が50%未満で完全な支配権を持たないが、ある程度の株式数を保有し密接な関連がある会社のことを言います。

 

そして、この子会社と関連会社を併せて関係会社と呼びます。

 

よく、関連会社と関係会社をごっちゃにして話す人がいますが、意味が全然違いますので注意してください!

 

連結とは、単体の財務諸表に関係会社を含めた全体のことを指しているわけです。

 

 

連結財務諸表の作り方

 

では、子会社や関連会社を含めた連結財務諸表はどのように作られているのでしょうか?

 

貸借対照表と損益計算書、それぞれで見ていきましょう。

 

連結貸借対照表

 

単体の貸借対照表については前回の記事でお話しした通りですが、連結貸借対照表も基本は同じです。

 

【貸借対照表と損益計算書】~#1 貸借対照表(BS)とは~
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単純に親会社の貸借対照表とくっつけるだけですから。

 

しかしながら、子会社と関連会社とでは連結のさせ方に違いがあります。

具体的には…

子会社は全部連結

関連会社は持ち分法

という違いです。

 

つまり、子会社の貸借対照表はそのまま丸々、親会社のそれとドッキングさせ、関連会社は持株比率に応じた分だけをドッキングさせるということです。

 

分かりやすく子会社との連結貸借対照表を見てみましょう。

 

今、A社とB社があったとします。

 

ある時A社がB社を100%で買収しました。完全子会社化です。

ちなみに、B社の純資産は2億円(10万株×2,000円で上場した)で今、株価が3,000円となり時価総額は3億円とします。

 

するとA社の連結貸借対照表は以下の通りになります。

 

しかし、黄色の部分と、元々B社の純資産であった純資産′の部分は2億円分重複してしまっています。

 

そのため、重複してしまっている2億円分をそれぞれ資産と純資産′から相殺します。

繰り返しになりますが、貸借対照表では借方と貸方の金額は常に一致するため必ず同額分減らします。

 

 

すると上記の図のようになります。

 

資産を減らした分、同じだけ純資産′も小さくなっていることが分かります。

 

これで完全子会社であるB社との連結貸借対照表は完成です!

 

ちなみに赤の部分のことを「のれん」と呼びます。

のれんとは買収した企業の超過収益力のことを指します。例えば、販売網や保有している土地、更には人材などが該当します。

 

日本ではのれんは20年間で償却するというルールになっているため、20年後には連結貸借対照表から姿を消すことになります。

 

非支配株持分について

 

上記の例はB社を100%、完全子会社した分かりやすい例を考えました。

 

しかしながら、往々にして完全子会社というのは難しいケースがあります。

何故なら、創業者一族など株主の中にはA社にB社の株を売りたくないという人たちがいることがあるからです。

 

このように、A社が保有出来ていない部分のことを非支配株主持分と言います。ちなみに以前までは少数株主と呼ばれていました。

 

仮に非支配株主持分が30%あった場合は、B社を70%支配してることになるため、単純に上の図で示した黄色の関係会社株式や赤色ののれんも×70%した数字になります。

 

連結損益計算書

 

次に、連結損益計算書の作り方ですが、こちらは連結貸借対照表と比べて非常にシンプルです。

 

仮に上記のように30%分、非支配株主持分があった場合を考えてみます。

 

 

シンプルに親会社、子会社の収益・費用・利益を合計し、最後に非支配株主持分に応じた利益分を差し引けば完成です!

 

実際の連結損益計算書には「非支配株主に帰属する当期純利益」というように表記されており、それを控除した最終段階が親会社株主に帰属する当期純利益になります。

 

支配力基準

 

最後に、連結財務諸表を見る上で重要な要素をお話ししておきます。

 

連結財務諸表を作る上で、子会社は完全連結、関連会社は持分比率に応じた持分法がルールだと説明しました。

 

でも、もし皆さんが親会社の社長で、子会社の中に極めて業績の悪い会社があったとしたらどう思いますか…?

 

正直、完全連結で財務諸表に組み入れたくないですよね…。

そんな会社の成績を100%財務諸表に入れたら見栄えが悪くなりますから。

そうなった場合、その子会社の株式を少し売って持分比率を50%以下にしてしまえば関連会社となり完全連結を回避することが出来そうです。

 

しかし、残念ながらそれは出来ません。

持分比率だけでなく、実質的に支配力を持っていれば子会社とみなされます。

それが「支配力基準」です。

 

支配力を持っているか否かは監査法人等が判断する部分にはなりますが、ズルは出来ないようになっているということです。

 

財務についてもっと勉強したい方へ

 

皆さんの中には徐々に財務会計に関心を持ち始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

まだまだこのシリーズは続きますが、ご自身でもっと勉強したいという方向けに、僕が実際に使っている参考書籍をご紹介しておきます。

 

 

・Amazon

新・現代会計入門 第4版 (日本経済新聞出版)

・楽天

新・現代会計入門

まとめ

 

ではこれまでお話ししてきた内容をまとめておきます。

 

連結財務諸表のポイント

・関連会社と関係会社の用語を正しく理解する

・子会社と関連会社とで連結のルールが異なる

・非支配株主持分について注意する

 

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました!

ではまた。

 

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