どうもいけちゃんです。
いや~先週のマーケットは今までにない下落幅でしたね…
前の会社の先輩と話をしていたら、今回の下げの大きさははリーマンショック以来とのこと( 一一)
僕も自分で株式運用をしていますが、今までの経験則が全然通じなかったので、少しびっくりしています。
まったく一体誰がこんなに株を売ってるのか…勘弁してほしいですよね(笑)
僕の場合、運用と言ってもスタイルが少し変わっていて(というよりもヘッジファンドとかはよくこの手法を使っていることが多いですが)、
2つの似ている動きをする銘柄の乖離が開いた時にだけポジションを取る、いわゆるロングショート戦略を使ってます。
(出展:ピクテアセットアロケーションF説明資料より)
図からも分かるように、同じように動いていた銘柄が一時的に乖離したときに上がっている銘柄をショート(空売り)して、下がっている銘柄ロング(買う)し、乖離が縮まった時ポジションを決済、その乖離幅を取りにいく手法です。
(こちらのロングショート戦略についても今度詳しく説明します)
この戦略は両建てしているためどんな相場でも影響を受けにくいというメリットがあるのですが、逆に更に乖離が開いた場合はマイナスになります。
そこで統計ソフトを使って今の乖離幅が確率的にはほとんど起こることがない乖離幅になっていると判断されるときのみポジションを取ります。
勝率は9割近いので今までもコンスタントに利益を取ってきたのですが、今回のマーケットの急落により乖離幅が想定以上に広がっているという状況です。
ちなみに、AIや人工知能と聞くとなんか難しそうに聞こえますが、基本的には統計的なデータをもとに未来を予測しているにすぎません。
そのため過去の経験則が通用しないような今回のような相場では、AIや統計データを駆使して運用している投資家にとっては非常にやりずらい相場だったんじゃないかなと思います。
ってそれは僕のことですね…(^-^;
しかし、相場の急落で今までないようなことが起きているのだとすれば、それは投資の絶好のチャンスでもあると考えられるわけです!
おっと、前置きが長くなってしまいました。
今回のテーマは、いったい誰が株を売ったのか?です!
例えば悪いニュースが出ても誰も株を売らなければ、株価は下がることはありません。
今回はコロナウィルスのニュースで、投資家が慌てて売却したわけですが、
どんな投資家が売却したのか、その犯人を突き止め、犯人が犯行現場(株式市場)に戻ってきた時に、逆にそれを利用して儲けよう!
というわけです。
回帰分析
今回、僕が犯人を突き止めるために用いる方法、それが回帰分析です。
検証方法
では分析を開始します!意外と簡単にできちゃうんです。
まず直近1ヵ月の株価の累積リターン(CR)を算出します。
そしてCRを被説明変数、犯人と思われる投資家(外国持人投資家、浮動株、個人投資家など)、機関投資家(国内)を説明変数として回帰分析します。
被説明変数:CR(累積リターン)
説明変数:外国人比率、浮動株比率、機関投資家比率(大株主のうちアクティブ機関投資家に属すると判断される投資家の合計値)
回帰式:y=β₀+β₁x₁+β₂x₂+β₃x₃ |
統計ソフトを使うまでもなく、エクセルで簡単に分析出来ます。こんな感じのサンプル図になってます!
※累積リターンは2月17日~3月13日までの約1ヵ月間
(銘柄数は僕がペアトレに選択している100銘柄ですが、その内の一部です)
検証結果
このそれぞれの累積リターンに対して回帰分析をした結果がこちらです!
簡単に解説しますと、外国人比率のみが統計的に優位な値となっており(有意水準10%と仮定)、浮動株比率、機関投資家比率は株価の下落率には影響していないことが分かります。
つまり、外国人投資家が保有している比率が多い企業ほど今回の相場ではマイナスのリターンが大きくなったといえます。
一方で、個人投資家や国内の機関投資家は株式をそんなに売却しておらず、現在もまだ保有している可能性が高いことが推測されます。
仮説と今後の戦略
上記の検証結果から、今後の戦略として2点のことが言えると考えられます。
🔹外国人投資家が戻ってくる時が、日本株の上昇につながる
🔹今後リターンを高めたいのであれば、外国人持株比率が高い銘柄を仕込んでおく
マーケットが戻すにはまだ時間を要すると思いますが、戻る前に外国人比率の高い銘柄に投資先をシフトしておくことが、超過リターン狙うためには条件になりそうです。
ちなみに外国人比率などは企業の有価証券報告書にも記載されていますが、四季報であれば一目瞭然ですので、そちらを確認していただくのが手っ取り早いと思います!
最後に
今回の分析では銘柄の対象はあくまで僕が普段売買しているペアトレ銘柄(50組、100銘柄)の中のデータですので、日経平均、もしくはTOPIX採用銘柄になると検証結果は異なるかもしれません。
しかし、抽出している銘柄群はほとんど大型株銘柄であることや銘柄数も100あるので、統計的にサンプルが少ないということはないと思います。
今後もちょくちょく、且つサクサクっと分析していくつもりですので、皆様の少しでもお役に立てれれば幸いです!
最後までご覧いただきありがとうございます(*^-^*)
ではまた
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