どうもいけちゃんです。
今日も新型コロナウイルス関連の記事なんですが…
これまでとは一味違い、感染拡大下における人々の行動に関して考察してみました!
皆さんニュースを見て不思議に思わないでしょうか。
マスクはまだしも、なぜトイレットペーパーが無くなるのか?(かつてのオイルショックじゃあるまいし…)
なぜみんな朝からドラッグストアに列を成すのか?
そして、世界の中でもなぜイタリアだけが深刻化しているのか…?
原因は様々あると思います。
ただ、直近日本精神神経学会が発表した論文
「日本における2019年の新規コロナウイルス(2019‐nCoV)に対する国民の反応:メンタルヘルスへの影響と対象集団」(重村純医学博士,ロバート・J・ウルサーノMD,ジョシュアC.モーガンスタインMD,黒澤三重医学博士 ,デビッド・M・ベネデックMD著 2020/2/8)
を読んだ時、重要な点に気付きました。
それは、今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって引き起こされた事象の多くは人間が集団化した際に発生するネガティブな面が深く関わっているということ。
そして、そのネガティブな面をマスメディアが助長してしまっているということです。
この記事では論文の要約、日本とイタリアの事例の考察、そして僕たちが今後取るべき行動についてお話しして行きたいと思います。
論文の要約
日本精神神経学会が発表した論文の内容は以下の通りです。
2019年の12月に中国の武漢で発生した新型コロナウイルスは世界中に感染が拡大しており、その波は日本にも波及しています。
日本では過去、地下鉄サリン事件やH1N1インフルエンザパンデミック、更には福島原発事故など今回同様、ウイルスや放射線と言った知覚できないものによる緊急事態を経験してきました。
その際、人々は恐怖やリスクを過度に意識した結果歪んだ認識を持つに至りました。更にネットやメディアがそれを更に加速させ、社会的混乱を招きました。
しかし、こうした状況下で重要なことは以下の人々への配慮を欠かさないことです。
感染した患者、その家族や友人。中国人とそのコミュニティ。精神的・身体的に持病を持つ人。そして何より現場で働く医療従事者。
こうした人々の権利を守ることが大切です。
以上が論文の要約になります。
集団心理とメディア
論文の中にも書かれていましたが、人間は集団で恐怖や危険を感じると歪んだ認識を持つこと。
そしてあろうことかそれをメディアが助長してしまっている。
この2点はまさに今の状況に当てはまりますよね…
集団心理
この論文を読んだ時、僕は「群集心理」を執筆した19世紀の心理学者ギュスターヴ・ル・ボンを思い出しました。
皆さんも世界史や社会科の授業で聞いたことがあるかもしれません。
彼は群集心理について以下の法則を提唱しました。
🔹道徳性の低下
🔹暗示にかかりやすくなる
🔹思考が単純になる
🔹感情的な動揺が激しくなる
医療従事者や患者など本当にマスクが必要な人がたくさんいるのに、一個人がマスクを買い占め、それらを高額で転売するような行為。
また、面白半分でSNSで自分は感染者だと偽って公共の場に行く行為。
こうした事例はまさに道徳性の低下ですよね。
また、トイレットペーパーの不足も、冷静に考えれば慌てて買い占める必要が無いにも関わらず、うわさを鵜呑みにしてしまったことの現れです。
感情のみならず、相場の動揺が激しいのも、投資家の心理が不安定になっているからでしょうね…(*_*;
加えて、人間は集団において得てして「自分だけは助かろう、自分だけは利益を得たい」こうした気持ちが働くものです。
僕も人のことばかり言えないですが、こうした時こそ冷静になるべきです。
不安を助長するメディア
最近はテレビを付ければどこもかしこもコロナのことばっかりですよね…それしか報道することが無いのかってくらい( 一一)
状況を伝えることは大切です。
しかし、言い方は悪いですが、各局視聴率の奪い合いに陥ってるという印象を受けざるを得ません。
怖いもの見たさと同じで、人々はポジティブよりもネガティブな話に惹き付けられがちです。そのためか、報道の仕方が過剰になっているように感じます。
(参照:ビデオリサーチHP)
これは新型コロナウイルスが発生した12月中と、感染が拡大した2月から現在に至るまでの各局の報道番組とドラマ番組の平均視聴率です。
やはり、報道番組が明らかに伸びています。
一方で、3月からの自粛ムードで在宅時間が増えることから、ドラマの視聴率も伸びているかと思いきや、こちらはほぼ横ばいです。
このことから、これまでドラマなどを見ていた人々の関心が報道ニュースに移っていることが分かります。
大切なことはこの事実を認識し、メディアの報道を鵜呑みにせず、自ら正しい情報を調べることです。
医療崩壊の懸念
今月に入ってイタリア国内での新型コロナウイルスによる死亡者が1,000人を超えました。
同じ欧州でもなぜイタリアだけなのか不思議に思った方も多いはずです。
その最大の理由は文化や食生活ではなく、医療崩壊によるものです。
実はイタリアは新型コロナウイルスの発生以前より、財政赤字の拡大から医療分野の予算削減を進めていました。
医療機関や人工呼吸器などの医療設備の削減が主な内容です。
ところが、不運なことにそのさなかに今回の新型コロナウイルスが発生してしまったのです。
そのため、病床や医療スタッフの供給が全く追い付かず、医療崩壊が起きてしまいました…
この事象はイタリアのみならず、どこの国でも起こりうることです。
【新型コロナウイルスと株価】part2の記事でもお話ししましたが、コロナウイルス自体は全く珍しいウイルスではありません。

今回の新型コロナウイルスは、感染しても普通の風邪程度の症状の人や、症状すら出ない人がほとんどと言われています。
しかし、人々が過度な恐怖や不安に陥ることで、病院で治療を受ける必要の無い人までもが病院に押しかけ、本当に治療すべき人の治療機会を奪ってしまう可能性があります。
必要以上に警戒することは返って被害を拡大させてしまうかもしれないのです。
最後に
今回はこれまでとは違った感じの記事でしたが、いかがでしたでしょうか。
ただ、同様のことは資産運用においても当てはまります。
周りからの情報を鵜呑みにせず、自分でしっかりと調べてから投資判断をすることが大切です。
また、利益を出すためには周りとは違う動きをすることが必要になります。
今後も引き続き、新型コロナウイルスに関する論文等について取り上げていければと思います!
ではまた!!
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